いの町議会での令和2年第1回定例会が、3月12日に開催された。
最初の議題では、町長の政治姿勢が話題に上がった。特に、町長は子育て支援施策の一環として病児保育の導入を目指していると述べ、その実施には医師の確保が重要であることを強調した。病児保育は、共働き世帯にとっての大きな支援になるが、状況は厳しく難しいさまざまな課題があるという。それでも町長は、病後児保育の実現に向けた努力を続ける意向を示した。
また、中山間地域での消防行政についても重要な議論がなされた。特にヘリポートの増設が求められた。議員は、地域の水利や消火活動の効率を高めるためのポンプ車の配置に関する提案を行い、より一層の消防体制の強化を訴えた。吾北や本川地区などでの中継送水訓練の必要性も強調され、消防団の訓練内容に対しても明確なマーカーを設けることが提案された。
また、施設整備については食物アレルギーの児童への対応が注目を集めた。現在、いの町内では35名の児童がアレルギーを持っており、安全な給食提供のための特別な調理室の必要性が指摘された。特に吾北給食センターでは、アレルギー対応が十分でなく、施設の整備が求められる状況である。今回は給食センターでのアレルギー物質を含まない安全な食事提供が確保されるよう、改善策が求められた。
最後に、関係人口の創出に関する質問があり、いの町のふるさと納税者や町出身者とのより良い関係構築が必要であるとの意見が述べられた。情報誌の定期的な発送による関心喚起も提案され、住民の結束を強める施策として重要視されている。なぜなら、地域医療の改善や消防体制の充実、ひいては町の活性化にもつながる可能性があるからである。
このように、定例会ではいの町の未来を見据えた施策が多岐にわたって議論され、市民の利益につながるような意義深い提案が掲げられた。議員たちの意見を基に、町長と執行部は今後の施策に強い意欲を見せている。