いの町議会の令和元年第3回定例会では、町政の様々な重要課題についての議論が展開された。
山岡 勉議員が最初に質問したのは、県政の動向と池田町政についてである。特に、尾崎県知事の今期限りでの退任と新知事の誕生が町に与える影響について問うた。池田 牧子町長は、県政が町の施策に影響を及ぼす可能性があるとしながらも、今後も南海トラフ地震対策や移住政策を主体的に推進していく意向を示した。
次に議論されたのは仁淀川ハーフマラソンの開催についてである。山岡議員は、町の知名度アップにつながるイベントとして来年開催する意義を強調した。それに対し、筒井 誠人総合政策課長は、既に他市町と情報交換を行い、開催の可能性を探っていると述べた。特に、オリンピックイヤーである2020年に第一回を開催することができれば大きな話題になると期待されている。
さらに、南海トラフ地震対策についても議論が行われた。山岡議員が耐震化率の現状を指摘し、執行部にはさらなる対策を求めた。土居 浩総務課長は、町の耐震化率が59.3%であると報告し、県平均82%に比べて低いことを認識を示した。また、耐震診断の戸別訪問調査が進んでいることも言及され、今後も協力を得ながら進めていく考えを示した。
最後に、商店街の振興策についても取り上げられた。山岡議員が商店街振興に向けたアイデア募集を提案し、商工会と協力して新たな発想を生かす必要性を強調した。岡村 寛水産業経済課長は、地域の活性化に向けたアイデアが集まることは有意義であるとの考えを示し、計画的な進行を促した。
議会の選挙や施策に加え、町民の理解と協力を得て、効果的な運営を目指すことが求められるだろう。いの町にとって成長と安定を実現するための道筋が、この議論から見えてくる。