令和3年3月19日に開かれた肝付町議会の定例会では、一般質問を通じて、町内の重要な施策に関する活発な議論が展開された。
柳 一夫議員が、直営温泉ドームについて質問を行った。温泉ドームの運営に関する関心が高まる中、議員は、昨年の冬季の暖房使用状況やコストに注目した。一方、永野 和行町長は、薪の単価や使用状況について具体的な数値を示して答弁し、今後の見通しについても語った。「1m³の薪は550円で契約しており、1日当たりの使用量は3〜5m³である」と明かした。
続けて、柳議員は温泉の福祉向上の観点から、65歳以上の高齢者や障がい者に対する入浴補助を提案し、町長からは助成の概要や目的が説明された。町長は「この助成は健康保持と福祉増進のためであり、特に内之浦地区の住民にとって必要であると考えている」と強調した。
薬用植物に関しても質問がなされた。柳議員は、肝付町が目指す「薬用の町」としての取り組みについて言及し、特にカンゾウの栽培における技術や成果について照会した。町長は、これまでの努力と現状を伝え、「収量を確保することが重要な課題であり、引き続き企業や大学との連携を強化したい」と述べた。
また、施政方針や行政改革について、議員は町の財政運営や審議を進めるための委員会の設置を問うた。これに対し、町長は「人口減少や公共施設の維持管理に向けた改革が必要」との認識を示した。