令和5年12月の鹿屋市議会において、子どもたちやひとり親家庭に対する支援策が焦点となった。特に、離婚により経済的に困窮しているひとり親家庭の支援を求める声があった。政府が推進する「離婚前後親支援モデル事業」が本市に導入される可能性が議論され、養育費の確保に向けた取り組みの重要性が強調された。
市の保健福祉部長である郷原信一氏は、養育費に関する相談窓口を強化しており、法義務に基づく支援を提供する意向を示した。具体的には、養育費の取り決めを公正証書として法的に証明するための支援を通じて、さらに多くのひとり親家庭を救済する必要があると訴えた。こうした経済的支援の強化は、子どもたちの成長にとって不可欠であるとの認識が広がっている。
また、本市の育児支援に関する話題も取り上げられた。教育次長の川越太氏によると、現在、鹿屋市の保育所には厳しい職員不足が存在しており、これが入園待ちの子どもたちの問題を引き起こしているという。保育士の処遇改善といった根本的な課題にも対応する必要があることが伺えた。県が新たに保育士への奨学金返済制度に取り組んでいる点も、今後の保育環境の改善に寄与することが期待されている。
鹿屋市では、教育支援センター「マイフレンドルーム」を通じて不登校の子供たちの受け入れも行っているが、送迎が必要という現実が課題となっている。教育委員会は、リモート授業の活用や、支援ルームを通じた支援を強化する方針を示し、個別対応を推進していく考えだ。市が提供できる多様な選択肢を通じて、子どもたちの安心安全な学びを実現することが求められている。