令和5年第4回肝付町議会定例会では、地域の重要課題に関する議論が行われた。中でも町立病院の施設整備に関する質問が注目された。
中原稔議員は、町立病院の検査機器の十分な整備状況について尋ねた。町長の永野和行氏は、治療を行うための主要な検査機器が揃っているとし、医療器具の更新は院内での優先順位をもとに行っていると説明した。また、入院患者用のエレベーターや面会室の設置に関しても言及され、今後の改善策について丁寧に答えた。
次に、内之浦武道館の整備について吉原光議員が発言した。この施設は雨漏り問題を抱えており、その修繕計画についての詳細が求められた。上久保秀樹教育長は、修繕に向けた見積もりを依頼中であることを報告した。吉原議員は、特に地域活性化に向け、内之浦の漁業やロケット産業を生かす提案を行い、町長は前向きな姿勢を示した。さらに、平和祈念公園の整備に関する事業費は約1億5,700万円と見込まれており、その財源等について徹底した管理と透明性が強調された。
また、安心・安全なまちづくりについて、前田美春議員は避難所へ向かう道路の安全対策として誘導灯の設置を提案し、町内の道路管理についても質問した。これに対して、総務課長神領幸生氏は、災害時に向けた整備計画の進行状況を答弁した。住民の安全確保のため、早急な対応が期待される。
最後に、益山二郎議員は肝付町体育館と高山文化センターについて、老朽化への対応を議論した。維持管理や安全対策の重要性が強調され、将来への計画的な投資の必要性が話された。特に体育館は災害時の避難所としての機能が問われているため、その利用方法についても検討が進められている。教育長は、今後の協議の進展を約束し、予算の確保と優先順位を見極めながら、施設の維持管理に取り組む意向を示したことが印象的であった。
本議会においては、町の未来に向けた重要なテーマが多く議論され、町民の安心・安全に寄与する方策が模索されている様子が伺えた。