令和2年第2回肝付町議会臨時会は、2020年7月31日に開催され、複数の重要事項が審議された。中でも、新型コロナウイルス影響を受けた町民への支援策が最も注目を集めた。
特に、一般会計補正予算の中で、町民1人当たり2万円の商品の配布が決定され、これは新型コロナウイルス感染症拡大に対処するための施策となる。町長の永野和行氏は、「経済的影響を受ける町民に少しでも貢献できるよう取り組んでいる」と述べた。
また、町は新型コロナウイルスに対する医療体制の近代化を目指し、町立病院や岸良診療所に対しても予算を増額した。具体的には、サーモグラフィー、防護服、クリーンパーテーションなどを導入するための費用が、計1,700万円が計上された。
肝付町の医療従事者支援にも力を入れており、町内にある19の医療機関がそれぞれ新型コロナ対策のための支援金を受け取る。これにより、診療所でも高齢者への医療サービスを確保する狙いがある。医療事務局の原口光博氏は、「整備された環境により、町民がより安心して医療を受けられるよう努めていく」と強調した。
次に、教育機関に対する支援策も発表され、高校を卒業した学生に対し、5万円が支給される。この施策により、コロナ禍でバイトを失った学生を応援する意図がある。
議会では、設備投資の必要性についても言及され、特に高山中学校体育館の大規模改修工事については、老朽化した施設を利用者が安全に使えるようにする点が重要視された。調査によれば、築40年の体育館の修繕工事に、約2億2,308万円が必要だという。
この臨時会議では、救急車両の強化についても議論され、特に消防ポンプ自動車の更新が決議された。この新車両の導入により、火災発生時の迅速な対応が可能となる。
肝付町は、住民の生活支援を最優先に考え新型コロナウイルス対策に全力で取り組んでおり、今後も町民の健康と安全を守るための施策を進めていく所存だ。