肝付町議会は令和2年第2回定例会を開き、主に新型コロナウイルス対策や防災政策、定住促進策などが議論された。特に防災対策に関する質疑が活発で、議員たちは避難所の新型コロナウイルス感染予防策や、避難時の対応について意見を交わした。
宮後竜一議員は、「新型コロナウイルス感染症と自然災害が重なる複合災害が起こると、集団感染の危険がある」とし、感染症対策を踏まえた避難所運営の重要性を訴えた。町長の永野和行氏は、現在新型コロナウイルス感染症の避難所運営マニュアルを作成中であり、適切に人員を配置し、マスクや手洗いの徹底などを義務付ける方針であるとした。
また、避難所における発熱者の対応についても議論された。永野町長は、発熱が確認された場合には、パーテーションで区切った場所の設置や別室誘導の準備を進める意向を示した。一方で、実際の運営には、多くの職員の協力が必要であるとも述べた。
新型コロナウイルス対策としては、特別定額給付金の迅速な支給が行われ、町民の生活を支えたと説明された。これまでに、給付金支給率は96.32%に達しているとの報告があった。
次に、定住促進策についても質問があり、町長は新型コロナウイルスの影響で地方移住者が増えると期待し、町側でも住宅の整備を進めていく考えを示した。
さらに、議員たちは岸良地区の教育環境や移住促進策についても言及し、地域の活性化を図るためさらに多くの取り組みが必要であると強調した。今回の定例会においては、特に新型コロナウイルスへの関心が高まっており、各議員がそれぞれの地域事情を踏まえた提案を行った。
今後も肝付町では、防災策、健康増進策、地域活性化策を連携しながら進めていく方針である。町長は、「地域住民が安心できる環境づくりを目指して、町政府としての責任を重く受け止めている」と述べて締めくくった。