令和元年第4回肝付町議会定例会が12月6日に開会された。議案には、一般会計補正予算や敬老祝金支給条例の改正が含まれており、各議案について議論が交わされた。
特に注目を集めたのは、敬老祝金支給条例の一部改正についてである。町長の永野和行氏は、「人生百年時代に対応し、財源の見直しを図るための措置」と強調した。この改正案では、支給開始年齢を引き上げ、支給額を段階的に減額する方針が示された。
しかし、一部の議員からは反対意見も出された。議員の富永洋一氏は、「高齢者は過去の苦しい時代を経験しており、今こそ敬意を表すべきだ」と述べ、議会全体での理解を求めた。また、有留智哉議員も、「この改正のスピード感に疑問がある」と、特に年齢引き上げや額減少の具体的な理由が理解されないことに懸念を示した。
次に、一般会計補正予算が審議されたが、特に注目を集めたのは、地域公共交通会議に関連する負担金である500万円である。この金額は、デマンドタクシーや地域交通の充実に向けた施策の必要性から計上されたもので、議員たちからも支持を得た。
更に、介護保険事業に係る補正予算も重要な議題だった。福祉課長の堂園尚作氏は、国庫支出金を受けることにより、歳出と歳入が増額されることを説明し、その意義を再確認した。
この定例会では、各議案が綿密な議論のもとで審議され、特に財政的な見通しや市民生活への影響を考慮した様々な意見が交わされた。議会は、今後も市民の声を反映させながら、持続可能な財政運営を目指していくことを誓った。