肝付町議会の令和5年第3回定例会は、9月1日に開催された。今回の会議では、特に令和4年度の決算に関する重要な議案が多数審議された。コロナ禍の影響もあって、町の健全な財政運営が強調され、特に健全化判断比率については、総務課長の神領幸生氏が報告を行った。
この報告によれば、肝付町の実質赤字比率はマイナス9.21%、連結実質赤字比率はマイナス24.18%となっており、いずれも赤字状態ではないとのことである。また、実質公債比率も7.2%と、早期健全化基準の25%を下回っていることが確認された。この結果、町の財政は一定の健全性を保っていると言えそうだ。
続いて、固定資産評価審査委員会委員の選任を巡る議事が行われた。町長の永野和行氏が提案した柳井谷力男氏の選任について、議会からは質疑が寄せられた。特に益山二郎議員は、「固定資産評価審査委員会の役割について、具体的にはどのような業務を行うのか」などと質問。議長である有留智哉氏は、議題から外れるとの判断を示したが、質疑が続いた。この場面からは、委員の役割への関心が高いことが伺えた。
その後、令和4年度の肝付町一般会計歳入歳出決算認定についての審議が続き、歳入決算は116億8,982万9,000円、歳出決算は111億1,500万8,000円となり、黒字であることが報告された。翌年度へ繰り越すべき財源も469万4,000円あり、実質収支額は5億7,012万7,000円の黒字となる。
加えて、特別会計の各決算についても討議され、今後の町の財政運営の堅実さを再確認することができた。町長の永野氏は、「今後も町税等自主財源の伸びを見据え、持続可能な財政運営を進める」と計画を示した。