令和4年第4回肝付町議会定例会が開催され、さまざまな議題が議論された。
特に注目されたのは、岸良診療所の改善についての質疑である。中原稔議員が率先して問題提起を行い、老朽化が進む診療所の状況を懸念した。地域住民の生命維持にとって重要な施設であることから、新築または改修の必要性を町長に問うた。町長である永野和行氏は、岸良づくり協議会での検討経緯を述べつつ、診療所の老朽化についての認識を示した。しかし、実行に移すための具体的な進展はなかった。
次いで、吉原光議員が高山温泉ドーム送迎バスについて言及した。運行の現状や利用者の減少について、町長は経費や利用状況の分析を挙げ、今後の改善策を模索する意向を表明した。特に内之浦地区への運行開始が遅れた理由や、現在の乗客数が非常に少ないことに危機感を示していた。
さらに、消防行政についての質疑も重要なテーマとして扱われ、多数の議員が消防団員の確保や活動の救世主としての役割について問題提起した。過去の経験を基に益山二郎議員は、近年の団員減少や高齢化について言及し、庁舎内に消防団を設置する必要性や美術館や公共施設の活用、団員の待遇改善を提案した。町長は各議員の意見を踏まえながら、消防団議会全体の協議を行うことを約束した。
このように会議では、地域の安全と医療環境を守るための議論が進められ、今後の行動が期待される。ただし、町民の理解と協力を得るためには、より明確な実施計画や具体的な数値目標の設定が求められる。