令和6年6月19日、高松市議会の第3回定例会で、主要議案が多数審議された。議案の中には、高松市の一般会計補正予算や国民健康保険事業特別会計補正予算が含まれ、特に犬猫一時保管施設の整備についての質疑が注目を集めた。
犬猫一時保管施設は、殺処分ゼロを目指す取り組みの一環として設計されており、約2億円の予算が計上された。市長の大西秀人氏は、この施設が保護した犬や猫の譲渡を促進する役割を果たすことを強調した。具体的には、必要な保護期間を延長し、より多くの犬猫が新しい家族を見つける機会を増やす狙いがある。
一方、議員からは、本施設の収容頭数が限られていることに対する懸念も寄せられた。市民の要望に応える形で、より充実した保護体制を整える必要があると訴えられた。特に、犬猫保護のボランティア団体からは、短期的な保管だけではなく、長期的な支援策の強化が求められている。
また、中央公園の再整備についても多くの質疑が重ねられた。議員たちは、樹木の保全や地域の防災拠点としての役割に注目し、一体的な整備の必要性を訴えた。この再整備は市民の憩いの場を提供するだけでなく、防災機能の向上を目指すものでもある。市は、災害時に利用される防災トイレや資水タンク等の防災インフラを強化している。また、公園の植栽についても見直しが行われており、樹木の保全を基本的な考えとするとの方針が示された。
観光促進策についても議論が行われた。現在のプロモーション活動が、本市の認知度向上に貢献しているとする一方で、効果検証のための明確な指標設定が求められた。議員からは観光客のニーズに基づいた施策展開が必要であり、そのためには、観光施設への来訪者数や消費動向のデータ活用が欠かせないとの意見があった。
質疑を経て、大西市長は強力な市政運営に対し意欲を表明した。市民の期待に応える形で、来るべきイベントの準備を進めていると述べ、議会の意見を踏まえた施策の柔軟な見直しを示唆した。本議会の議事は今後も続き、さらなる市民の声を反映した政策形成が期待されている。