令和4年第5回高松市議会が9月21日に開催された。
会期中の主要な議題には、補正予算案や条例改正案が含まれ、多くが賛成意見で可決される流れとなった。特に議案第76号の高松市一般会計補正予算(第5号)が注目された。財政局長の吉田篤史氏はこの予算について「市の健全な財政運営を維持するために必要不可欠である」と強調した。
補正予算の中で特に強調されたのは、高松第一高等学校関係のICT環境整備のための予算であった。これは、生徒一人一台端末を導入するための重要な取り組みであり、教育長の小柳和代氏も「教育のデジタル化を推進するため、重要な施策である」と述べた。
また、議会の中で提出された意見書には、学校給食費の無償化を求める内容が含まれていた。この要望に関して、提案者は「全ての子どもに平等な教育環境を提供するために非常に重要である」と述べる一方、反対意見も見られ、「高額な財政負担を伴うため、慎重に検討すべきである」との声も上がった。結果として、この意見書は否決される運びとなった。
さらに、部活動の地域移行に関する課題についても言及された。多くの委員が、子どもたちの活動支援の必要性を唱えながらも、具体的な対応策の提案には不十分な点が見受けられた。そのため、意見書として提出されたものは、最終的に否決されることとなった。
議会では、投票率向上に向けた意見書の提出も検討されたが、こちらも反対多数により否決となった。議員の中には、投票環境の整備や公職選挙法の改正を求める声が強く、投票率向上は重要性が増していると認識する意見が多数見られたが、具体的な実行可能性には疑問が残ったようである。
これらの議案や意見書の審議を通じて、高松市議会は、地域の抱える課題を議論し続ける重要性を再確認した様子がうかがえた。議長の佐藤好邦氏は「今後も市民の声をしっかりと受け止め、議会活動を進めていく」との決意を示した。