令和4年第1回高松市議会定例会が3月15日に開かれ、重要な議題が討議された。
まず、危険盛土問題については、山下誠議員が昨年の熱海市での崩落事故を引き合いに、地域住民の安全を確保するための施策を求めた。特に下笠居地区において、長年にわたる土砂搬入が続き、崩落のリスクが高い盛土箇所が存在している。国の検討会による盛土の総点検結果では、香川県内で問題のある盛土は確認されなかったが、山下議員は、安全対策の強化を訴えた。これに対し、創造都市推進局長の長井一喜氏は、地域住民からの情報提供の重要性を強調し、国や県との連携を進める必要性を語った。
次に、地域学校協働活動について、宮西議員は、学校と地域が連携して子供たちを育てる仕組みの重要性を述べた。子供たちが様々な体験を通じて自己肯定感を育むための取り組みが求められている。この点に関し、教育長の藤本泰雄氏は、高松型コミュニティ・スクールの導入状況を説明し、地域との連携や保護者の自覚を促す取り組みの必要性を訴えた。
さらに、サンポート地区における歩行者動線の安全確保について、山下議員が具体的な提案を行った。駅前広場とサンポートシンボルタワーを結ぶ主要な交通動線について、歩行者専用道路の整備を求めた。市長の大西秀人氏は、市道の一部を歩行者広場に転用する案について肯定的に捉え、今後の検討を約束した。
最後に勝賀城跡の調査に関する発言があり、さらなる歴史的価値の発見や国史跡指定への期待が語られた。創造都市推進局長の長井氏は、発掘調査の成果を基に、勝賀城の再評価を行う中で国指定の歴史的価値を確立する必要性を述べた。
これらの議論を通じて、高松市は地域の安全保障、教育、交通及び文化財の保護など、多方面での改革を進め、市民生活と地域の発展に寄与し続けることを目指している。