令和3年2月15日、金沢市議会は緊急議会を開催し、新型コロナウイルスワクチン接種や経済支援に関する議案を審議した。
この日の議会では、特に新型コロナウイルスワクチンの接種体制整備が大きなテーマとして取り上げられた。市長の山野之義氏は、ワクチン接種が円滑に実施されるよう、医療機関との連携を強化する意向を示した。また、接種対象者数は約39万人で、見込まれる接種率についても述べた。
市長は、ワクチン接種体制として、個別接種を主体に、特設会場での接種や巡回接種を組み合わせる考えを示した。具体的には、医療機関での個別接種が中心となり、市立病院の医師等が編成した医療チームによる巡回接種も行うという。さらなる情報共有と市民への周知が重要であると強調した。
質疑では、久保洋子議員がワクチン接種における詳細な実施体制を求め、市長は医療スタッフの確保や予約システムの整備が必要であると答えた。特に、接種者に万が一の副反応が出た場合の医療対応が重要である点にも触れた。
さらに、飲食業及び宿泊業への緊急支援策についても議論が交わされた。市長は、特に飲食業が新型コロナウイルス感染拡大の影響で営業が困難となっている現状を踏まえ、特別給付金の支給を早急に進める意向を示した。今回の支援策では、売上げに応じた給付が行われ、特に50％以上売上げが減少した事業者には、原則として20万円を上限として支給される予定である。
議会最初の質疑では、下沢広伸議員が飲食業支援の対象拡大について触れ、市長は必要に応じて柔軟な対応を図る考えを示した。さらに、宿泊業者に向けた奨励金支給でも、地域経済全体の波及効果を考慮する必要があるとの見解が示されるなど、支援の必要性が強調された。
会議の最後には、山野市長が市民の安全と安心を守るため、今後も全力で取り組む意向を表明した。議会は無事に終了し、提出された議案はすべて可決された。これにより、金沢市の新型コロナウイルスへの対策と経済支援策は一段と具体性を増すことになりそうである。