令和5年12月7日、野々市市の定例会が開かれ、様々な議題が取り上げられた。その中でも特に注目されたのは、男女共同参画推進条例についての議論である。
西本政之議員は、野々市市の男女共同参画推進を進めるべきだと訴え、視点を広める必要性を強調した。具体的には、「多様性を認め合い、自分らしさを生かせる街」を目指す第3次男女共同参画プランの重要性を挙げ、量的な進展だけでなく質的な改革が求められていると指摘した。特に条例そのものの見直しが重要とされ、男性女性に限らず、多様な性を含む内容へと改訂する必要があると述べた。
これに対し、粟貴章市長は、多様性を重視し,包括的な共同参画を進めることが重要であるとし、多様な声を考慮しつつ条例の見直しを進めていく考えを示した。また、市民への周知や啓発活動を進める中で、具体的な改訂が必要との認識を持っていると述べた。
次の議題として、アウティング禁止条例についての報告が行われた。西本議員は、アウティング行為が人権侵害であるとの見解を示し、条例の制定が求められると訴えた。市長は、アウティングの重大性を認識しつつ、教育や啓発を通じた意識向上が重要であると答弁した。
また、学校の施設整備の必要性についても意見が交わされた。特に熱中症対策として、体育館のエアコン設置の議論が進行。西本議員は、「冷風機では効果が限られ、エアコンの設置は急務である」と指摘し、市長も財源確保に取り組むことを表明した。さらに、小学校の遊具の管理や整備についても議論され、急速な対応の必要性が示された。
その後の質問で、特別支援教室の現状および人員配置の基準の見直しについても話題となった。教員の負担軽減と支援員の増員が求められ、地道な努力が必要であることが強調された。
また、里帰り出産やひきこもり支援に関する提案もあり、市も具体的な対応方針を示していた。特に、ひきこもりについては「福祉連携調整室」による支援を展開し、地域全体で課題解決に努める意向を表明した。
最後に、末松廃寺跡公園の整備状況についても質疑があり、市長は今後の発掘調査結果をもとにした整備計画の策定を確認し、地域の皆さんとの協力を強調した。