令和5年9月、金沢市議会において定例月議会が開催された。
議題には一般会計補正予算など17件が上程され、市長の村山卓氏が提案理由を説明した。
市長は、物価高騰による市民生活の厳しさを指摘し、経済的負担を軽減するための対策を講じる決意を示した。生活保護世帯や独り親世帯に対する光熱費助成がその一環である。さらに給食や保育の食材価格高騰への対応も強調し、公費負担の増額を計画している。
地域経済の活性化についても市長は言及した。北陸新幹線金沢-敦賀間が来年度開業することを受け、観光誘客プロモーションを強化する方針を示した。イベント開催や外国人向けコンテンツの開発を通じて、地域の魅力を国内外に発信する考えが述べられた。
また、教育や子育て支援策に関しても触れられた。児童クラブの待機児童解消を目的とした新設クラブの支援や、食材提供を通じた支援事業の実施計画も発表された。特別支援教育の環境充実についても、既存施設の改修費用確保が提案されている。
一方で、災害対策にも言及があった。この夏の大雨による河川の氾濫などの被害を受け、早急な復旧に向けて関係機関と連携する姿勢が強調された。加えて、治水対策として新たな設備導入計画も先行して進められる。このように、物価対策と同様に災害復旧も重要な課題として扱われる。
北陸鉄道線の存続についても全会一致での合意があり、鉄道の必要性が再確認された。これにより、国の支援を受けながら今後の取り組みを進めていく意向が示された。
市長の村山氏は、これらの施策を通じて市民生活の安定や地域の発展に最善を尽くすと述べて議論を締めくくった。
残りの議題に関しては、今後の議案調査を踏まえた議論が期待される。