令和4年3月22日、金沢市議会は緊急議会を開催した。
特に、議案第128号として提出された令和3年度金沢市一般会計補正予算が注目された。
村山卓市長は補正予算の提案理由を説明し、市民福祉の向上と地域経済の回復が最優先の課題であると述べた。新型コロナウイルス感染症対策と経済双方を視野に入れた施策の重要性に触れ、特に観光業支援策として「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」に関連する予算が、宿泊業などの支援を通じて経済効果が期待できるとして強調した。
質疑にあたった自由民主党の横越徹議員は、補正予算計上の背景とその効果について質問した。市長は、地域経済を早急に立て直すための決意を伝え、宿泊施設を通じた広範な経済効果を見込んでいると回答した。具体的には、助成額に対し過去の実績を基に約10億円の経済効果が見込まれると述べた。
また、キャンペーン参加による感染防止策についても説明され、安全確保が最優先であると述べ、参加要件として新型コロナ対策認証制度の徹底を求めていることが確認された。
日本共産党の森尾嘉昭議員からは、国の「Go To トラベル」施策との関係など、経済活動再開に向けた懸念が示された。市長は、今回の事業に関しては適切な感染対策が求められることを強調し、地域の実情に応じた対策を講じる姿勢を示した。
さらに議案第129号から第131号まで、教育長の任命や各種委員の選任についても審議され、すべての議案が無事に可決された。
会議終了後、高岩勝人新議長が就任の挨拶を行い、議会運営の重要性を再確認した。高岩議長は市長との協力体制を重視し、市民の声を反映した議会運営に努める意向を示した。
今回の議会では、特に新型コロナウイルスの影響を受けた地域経済の回復策が重要なテーマとなり、市の施策が市民の生活や地域全体に与える影響が改めて確認された。