令和2年3月17日に開催された定例月議会では、重要な議題が取り上げられた。
まず、議席の一部変更が行われることが決定された。議員の所属会派の異動に伴い、26番から28番の議席が変更された。
続いて、議案に関する審議が行われ、議案第122号の令和元年度金沢市一般会計補正予算(第4号)について取り上げられた。この議案には、学校教育施設のICT環境整備事業が含まれている。具体的には、全小中学校及び市立工業高校において児童・生徒への1人1台の学習用端末を配備するための予算が約18億3,000万円計上された。この背景には、新学習指導要領に基づくGIGAスクール構想があり、文部科学省は全ての学校におけるICT環境整備を進めている。
これに対して、日本共産党市議員団を代表して討論をした森尾嘉昭議員は、ICT化の進展について懸念を表明した。彼は、「教育のICT化は一大国家プロジェクトであるが、企業の参入を助長し、教育の画一化を招く恐れがある」と指摘し、多くの教育現場が抱える課題に取り組むべきだと強調した。また、教育現場のICT整備急がれる理由についても疑問があると述べた。
さらに、金沢港建設事業ゝや宿泊税に係る補正予算についても議論がされた。金沢港建設には336億円が投入され、クルーズ船誘致のための改良事業も進行中であるが、新型コロナウイルスの影響で事業に不確実性が生じていることも指摘された。宿泊税に関しては、地域の宿泊業者からの反発もあり、税制度の改善が求められている。特に、宿泊料金に応じた課税の見直しや、地域の実情に合った対応が必要との声が上がった。
これらの議案について討論後、議案第122号は可決され、続けて他の議案も同様に原案通り可決された。議長は、次回の会議日程を通知し、本日の会議を散会した。