令和3年度金沢市議会10月緊急議会が開かれ、議案第47号特別職の職員の給与に関する条例の一部改正が議題となった。
本議案は、市職員の逮捕に伴う処分として市長と副市長の給与減額を含む内容である。
山野之義市長は、今回の問題について市政への信頼を傷つけたと強調し、「誠に遺憾」であると述べた。
議案説明の際、市長は職員が土木工事の最低制限価格を業者に教示した事案について触れた。職員の懲戒免職とその上司への処分が直ちに行われたとも述べ、業務運営の厳重な管理の重要性に言及した。
森尾嘉昭議員は質疑を行い、経緯や市長の責任を問いただした。市長は「最終的な責任は市長にある」との認識を示した。特に、コロナ禍の影響で市民生活は厳しい状況にあることも述べ、その背景で事件が発生したことを詫びた。
また市長は、職員への法令遵守と倫理教育が再発防止の鍵であるとし、「二度と起こさせないような体制を作る」と約束した。
質疑の中で、森尾議員は前例を引き合いに、河村名古屋市長の給与全額削減を指摘し、市長の処分が適切か問うと、市長は「厳しい処分である」と強調した。
最終的に、委員会での慎重な審査を経て、本議案は可決された。市長及び副市長が自らの給与を減額することで、責任を全うする姿勢を示したことが評価される形となった。また、議会はこの一連の処分を通じ、市民との信頼関係の回復に務める必要を改めて強調した。