令和4年9月16日、金沢市議会において重要な議案が多数可決された。
金沢市の一般会計補正予算（第４号）や、金沢市公平委員会及び固定資産評価審査委員会の委員選任についても意見が交わされた。特に注目されるのは、令和4年度金沢市一般会計補正予算（第５号）に関する議案である。この予算案は物価高騰に対応した給付金の支給を目的としており、村山卓市長が提案した。「政府が住民税が非課税の世帯に対し給付金を決定したため、市も速やかに支給する」と述べた。
また、国葬に反対する意見書も提出され、議会内での議論が白熱した。日本共産党市議員団を代表し、森尾嘉昭議員が「国葬は憲法第14条に反し、法の下の平等を無視するものである」と強調した。さらに、岸田首相の国葬儀の理由付けには合理的理由が示されていないとの批判も展開された。議案は最終的に否決された。
原発依存に関する意見書も審議され、広田美代議員が新たなエネルギー政策への転換を強く求めた。「原発再稼働に転じる姿勢は、福島第一原発の事故から何も学んでいない」と厳しく指摘した。結局、この意見書も否決された。
女性デジタル人材に関する意見書については、大桑初枝議員が反対意見を述べ、女性の経済的自立を促進するには正規雇用の増加が必要であると主張した。諸般の議案は、議会内外から多くの意見が寄せられ、賛否が分かれたものの、多数決により進められていった。
さらに、最近の自然災害への備えや地域公共交通の充実を求める意見書も議題に上がり、地方自治体がさらなる財政支援を求める声があった。議長の高岩勝人氏は「これらの議案の進行には市民の声を反映させる姿勢が求められる」と述べ、会議の閉幕を告げた。