令和3年3月1日、金沢市議会は定例月議会を開いた。
会議には、37名の議員が出席し、定足数を満たしての開催となった。議長の野本正人氏は、まず議席の一部変更を議題とし、新たな議席番号の朗読を行った。自身の議席が変更された議員による協議も行われ、異議がないことを確認後、その変更は適用されることとなった。
次に、議会運営委員の選任が行われた。議長は、欠員が生じた議運委員を粟森慨議員と喜多浩一議員に指名し、参加議員からの異議もなく、選任が決定した。これにより、議会運営体制の強化を図る意向が示された。
議案の上程も行われ、市長の山野之義氏が令和3年度金沢市一般会計予算の提案理由を説明した。予算の規模は、前年度比で実質3.1%増加し、1,782億1,000万円に達している。これは経済状況の厳しさに対応する努力の結果であると山野市長は説明した。
新型コロナウイルスに対する施策も対策が続く中、市立病院の体制強化やワクチン接種体制の整備にも言及された。また、デジタル化を推進する計画として、金沢市デジタル戦略の策定も行われ、来月からの電子申請拡大の準備が進んでいる。
さらに、安心して子どもを育てる環境整備のため、こども未来局の新設や保育料の据え置き、児童クラブの充実など、多岐にわたる施策が示された。子どもの貧困対策の強化も含まれ、特に経済的困難を抱える子どもへ支援する方針が打ち出された。
教育に関しては、ICTを活用し、学びの環境整備や特別支援教育の拡充が提案されていることも重要なポイントである。特に、学校給食の公会計化が進められることで、透明性が確保される期待感がもたれた。
会議の最後には、次回の本会議日程が示され、休会期間を設けた後、再び議論を深める意向が固まりつつある。金沢市議会は、今後も市民の生活向上に向けた施策の進展を模索していく所存である。