結城市議会第4回定例会が、令和2年12月14日に開催され、市民生活や教育、行政手続きに関する重要な議題が取り上げられた。様々なテーマが議論される中で、特に空き家対策や道徳教育についての質疑が目を引いた。
まず、上野豊議員は、空き家問題について市の現状を質した。市内の空き家は令和2年11月末時点で、合計257戸が確認されている。古民家を活用するようなアイデアが必要との示唆を行った。経済環境部長の飯島敏雄氏は、結城市空家等対策推進条例に基づき、危険な空き家の解体支援が行われていると回答した。これまでに92戸が解体されており、今後も地域を守るための取り組みを継続すると述べた。
次に、学校における道徳教育に関して、上野議員は、子供たちが育つ環境を考察し、ボランティア精神の重要性を語った。教育長の小林仁氏は、特別の教科「道徳」の教科化が進んでいることを強調。道徳的判断力や心情の育成を目指す教学の方針を示した。
黒川充夫議員は、行政手続きにおける押印廃止について問う。市の総務部長小野澤利光氏は、99%以上の押印の廃止が国で進められていると述べ、本市でも関連手続きを見直し、行政の効率化を図るとの意向を示した。また、歩行者保護に関する提案として、横断歩道におけるドライバーの理解を促す活動の重要性が強調され、特に高齢者や子供を対象とした取り組みが必要であるとした。
新型コロナウイルスに関連して、滝沢利明議員は、感染者数の増加とそれに対する市の取り組みを問うた。保健福祉部長の本多武司氏は、感染者の状況や、PCR検査体制について報告。市内の検査件数が増えていることや生活困窮者への支援策を説明し、今後も支援策を拡充していく意向を示した。
講演の中で各議員は、将来の社会を担う子供たちの育成について議論が交わされ、道徳教育の強化が重要であるとの認識が示された。また、新型コロナへの対策も含め、市民の健康と安全を守るための取り組みの必要性が訴えられた。今後も、議会では市民の生活に密接する問題に取り組んでいく姿勢が求められている。