令和5年第2回古河市議会定例会の中で、市民の交通手段としてのぐるりん号のダイヤ改正後の状況とデマンド交通「愛・あい号」に関する問題が議論された。特に、ぐるりん号の利用者からは、改正後の不便さに対する不満の声が多く寄せられており、市民の足としての役割を果たせているか懸念されている。
副議長の落合康之君は、改正後の利用者数について述べ、4月と5月の総利用者数は26,010人で、昨年同時期と比較して減少が見られたものの、少しずつ増加傾向にあるとの報告があった。特に古河地区のバスルートが変更されたことにより、便数が減ったことで多くの利用者に支障が出ているという指摘が続出した。
このような意見を受け、ぐるりん号の基本方針に従い、ダイヤやコースの見直しを行う必要性が報告され、利用者の声を反映する形で早急な対応が求められている。一部の市民は、以前のダイヤに戻して欲しいという声も上がり、早期に新たなダイヤが検討されることが期待されている。
また、デマンド交通「愛・あい号」に関する議論も行われ、距離割り制の導入によって高齢者の利用に負担がかかっていると報告された。市民からは、往復の料金が高額になり、一律300円の料金体系への見直しを求める意見が寄せられている。特に高齢者にとっては、生活費の負担が増大し、外出を控える原因になっているため、早急な対応が促されている。
さらに、福祉車両の導入が求められ、特に車椅子使用者からはありがたい声が上がっている。市はこれらのニーズに応えるかたちで、デマンド交通の運用がどうあるべきかを引き続き議論し、具体的な施策が模索される必要があるという意見が多かった。
教育に関しては、キャリア教育の推進が重要なテーマとして取り上げられ、学校教育におけるキャリア教育の現状とその必要性が論じられた。市は子供たちが将来のキャリアを考える上で、必要な資質や能力を育てるための教育を推進していく方針。具体的には、いばらきキャリアパスポートを活用し、広い意味でのキャリア教育の視野を持つことが強調された。特に非認知能力を育む教育が重視され、若者を応援する施策の重要性が再認識されている。
今後の市の取り組みとしては、市民の期待を反映しつつ、交通運営の効率化や教育施策の充実を図ることが求められる。特に交通サービスに関しては、急速に変化するニーズに対して柔軟かつ迅速に対応することが今後の課題となる。