令和3年3月17日、古河市議会の定例会が開かれ、各議員から新型コロナウイルスやデジタル化、地域の環境問題について活発な意見が交わされた。
特に注目を集めたのは、5番の阿久津佳子議員による新型コロナウイルス感染症の影響に関する質問である。彼女は、東日本大震災から10年を迎え、復興の進捗や新型コロナウイルスの影響で苦しむ市民に対しての理解を示した。阿久津議員は地域のICTコンソーシアムの立ち上げを提案し、デジタル化を通じて市民の生活向上に繋がることを強調した。
執行部は、その重要性を認識しており、今後のデジタル化推進に向けた具体的な取り組みを進める意向を示した。落合昇平企画政策部長は、自治体デジタル化推進計画に基づく計画策定への民間企業の参加を期待していると発言した。
次に、超高齢社会における生涯学習の重要性が議論された。高齢化の進行によって100歳以上の高齢者が増加しており、これに対して教育長の鈴木章二氏は、生涯学習の場を提供することが地域活性化に必要だと強調した。オンラインを活用した講座の開講も視野に入れる必要があるとの意見が出た。
さらに、環境に関する問題も議論された。長浜音一議員は、農地や平地林の保全について言及し、これらが地域森林の役割を果たしていることを改めて訴えた。特に、平地林の減少や耕作放棄地の増加に対する対策は喫緊の課題であるとし、地域資源の保全に向けた具体的な施策を求めた。執行部は、農地と森林の保全に関して新たな取組を進める意向を示した。
このように、定例会における各議員の質問を通じて、地域の課題解決に向けた具体的な提案がなされ、古河市としての方向性が打ち出された。特にデジタル化と環境問題は今後の重要なテーマとなり、市の成長と市民の生活向上に寄与することが期待されている。