令和4年12月14日に開催された古河市議会において、発達性読み書き障害(ディスレクシア)が特に議論された。
ディスレクシアは、知的発達には遅れがないものの、文字情報の処理に著しい困難を抱える障害であり、その重要な特性が学校生活や学習に深刻な影響を及ぼすことが懸念されている。市内の小中学校では約20人の児童生徒がこの障害の疑いがあるとされ、特に教員の理解と適切な支援が求められている。
高橋秀彰議員は、ディスレクシアに対する学校での合理的配慮の重要性と現状について問いかけた。特にカラー印刷やデジタル教科書の導入が、障害の克服に有効であると指摘した。教育委員会は現在、特別支援学級の児童生徒にはデイジー教科書を使用し、文字を音声化して読み上げる支援を行っていると報告した。
また、議員はディスレクシアの存在を保護者や地域住民へ周知する必要性についても言及した。この問題に対処するため、リーフレットの作成や講演会を通じて、早期発見と支援を促進していく意向が確認された。
次に、災害時のトイレ対策についても重要な議題となった。過去の大災害の教訓を踏まえ、避難所におけるトイレの整備や簡易トイレの備蓄が強調された。長谷川総務部長兼危機管理監は、避難所のトイレ機能の現状と簡易トイレの必要数について報告し、マンホール型トイレや自動ラップ式トイレの購入に関する考慮も示した。
また、災害時には要配慮者の視点を重視し、バリアフリー、多目的トイレの整備が必要であることも議論された。市民の命と尊厳に関わる重要な問題として、これらの課題に対処していく必要性が認識された。