令和元年12月11日、古河市議会定例会が開かれた。議事は一般質問に進み、鈴木務議員がいじめ問題について強い懸念を表明し、その対策を求めた。彼は「いじめは重大な人権侵害。絶対にあってはならない」と強調。近年のいじめの実態や心の健康への影響について詳細に述べ、特に小中学生の不登校や自殺に至るケースが増加していることを指摘した。
教育長の鈴木章二氏は、いじめ防止対策推進法に基づき古河市での取り組みを説明した。昨年度の市内児童生徒のいじめ認知件数は2,836件で、すでに解決された例も多いが、依然として課題が残っているとのこと。鈴木議員は道徳教育の重要性や、学校全体での訓練を強調し、「教育現場での指導が再発防止に不可欠である。中立的な立場を持った第三者が介入する場合も考慮すべき」と述べた。
さらに、阿久津佳子議員が地域防災計画について質問。台風19号の際に顕在化した問題点、特に避難所運営の不備を指摘し、具体的な改善策を求めた。市長の針谷力氏は、避難情報の伝達や避難所の充実について、今後の議論が必要であると述べ、また、今後のハザードマップのリニューアル作業に言及。市民への周知方法として、SNSの導入も検討しているとした。
最後に、議会でははなももマラソンの参加者を増やすため、中学生や高校生の参加費見直しについても話し合われた。主催側は、高校生の参加費を引き下げる方針を示したが、より多くの参加を促すための取り組みが必要であるとの意見も出た。
議会の雰囲気は活発であったが、対応すべき課題が数多く残る中、結論が求められている。特に、いじめ問題は早急な施策が必要とされており、これに強く呼応する議員たちの姿勢が印象的だった。