令和5年9月6日に行われた筑西市議会定例会では、玉戸・一本松線整備事業計画の変更に関する深刻な懸念が示された。
議員の堀江健一君は、事業の進捗において目を見張るほどの遅延が発生していることについて厳しく指摘した。特に、道路の延長がわずか1,500メートルであるにもかかわらず、事業完了が15年先の令和6年度とされていることに対し、その原因を問いただした。堀江君は「田んぼの真ん中で何の障害物もない場所で、こんなに長くかかるのはおかしい」と強調した。
須藤茂市長は、過去の発表を受けて市民や議員に対し無理のない進行が約束されるよう努力していると述べた。事業の具体的な施行方法について、出水期に制約があるため、工事の進捗が制限されているとも言及したが、堀江君は「工程の施工方法を見直すべきだ」と強い声で反論した。議論は事業現場に関わる熟練の技術者からの意見も交えながら進行し、一部の業者が「設計を見直せば、もっと早く完成するはず」と提言した。
また、消防団員の不足による地域防災の影響も議題に上がった。堀江君によれば、筑西市の消防団員は約89%しか確保されておらず、過疎町における人材の確保が困難な現状がある。市では、現在、多様な活動を持ち寄った内で、消防団の存在意義や役割を再確認しながら、重要な役割を果たせる環境づくりに取り組むと強調された。
さらに、教育部長によると、筑西市では地域における子供たちの居場所づくりが急務で、市の各種支援機関を通じて教育支援が進められている。新たに設置された教育支援センターやフリースクールの活動が期待される一方で、官民連携に基づいた更なる支援策の検討が続けられることが示唆された。
最後に、道の駅の施設についても予算に関する議論が行われ、地域経済の活性化を図るための業者との協力体制が必要であるとの意見が交わされた。須藤市長は道の駅の機能強化の意向を示しつつ、地域経済における新たな観光名所としての発展を目指す姿勢を見せた。
筑西市議会は、今後も引き続き透明性のある議論を展開し、市民の理解を得て事業を進める姿勢を示している。