令和3年9月28日、第102回加東市議会定例会が開催された。今回の議会では、山田錦等酒造好適米営農継続支援交付金に関する請願が重要な議題として取り上げられた。
請願第3-1号は、山田錦の生産者が新型コロナウイルスの影響で作付けを変更した結果、交付金を受けられない問題に焦点を当てたものである。産業厚生常任委員会委員長の岸本眞知子氏は、請願者の経緯と行政の対応に疑問を呈し、農業者に対する平等性の欠如を指摘した。
岸本氏は、令和2年度に山田錦を食用米へ転換させられた生産者への交付金がなぜ支給されないのかを厳しく問うた。彼女は、「営農継続の名のもとに救済の制度を整える必要がある」と強調した。これに対し、理事者側は「行政の方針で定められた条件による」としながらも、請願者の事情を考慮する姿勢を示した。
質疑応答のなかで、議員から「制度の透明性と公平性」を求める意見が出る一方で、理事者からは具体的な方策が提示されず、議論が白熱したこともあった。請願に関連する質疑の中で、生産者への情報提供の不備が指摘され、「周知が不十分であった」との答弁があった。
最終的に、この請願は採択され、加東市は生産者への支援を検討することになった。議会では、「山田錦は地域の宝であり、支援が必要である」との合意が形成された。
他の議題においても、各種決算の認定が行われた。委員長の石井雅彦氏は、令和2年度の一般会計決算書を提出し、「適切な執行がなされている」との報告を行った。