令和5年第124回多可町議会定例会が12月22日に開催された。15件の議案が上程され、審議の結果、すべてが可決された。
議案の中で注目を集めているのは、「多可町国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定」である。今回の改正は、地方税法の改正に基づくもので、出産前後の国民健康保険税の軽減措置が導入されることが決まった。これは、住民の福祉を高める観点から非常に重要な内容で、質疑では「出産後にどのように周知するのか」といった具体的な質問が上がり、責任ある対応を求める声が多く聞かれた。これに対し、担当者は「出産育児一時金と併せてお知らせする」とした。
他にも、議案第61号の「多可町長等の損害賠償責任の一部免責に関する条例の一部を改正する条例」では、軽過失の場合の免責限度額を見直すことが主な議題となった。この改正は、地方自治法の一部改正に伴うもので、議員からは「過去の改正はいつか?」との質問があり、令和2年に改正が行われたことが説明された。
さらに、議案第65号「多可町一般廃棄物(ごみ)処理基本計画(改訂版)の策定について」も重要な案件である。この計画は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、地域の環境保全と持続可能な社会を目指すものである。そこで、「新しいごみ処理施設設立の基礎として、この計画は何を目標としているか」との質問が挙がり、担当者は「地域の廃棄物処理の効率化を図り、環境負荷を低減することに力を入れる」と述べた。
これらの議案が全員賛成で可決されたことから、今後の具体的な施策の実施が期待されている。一方で、財政面の厳しさが指摘される中、如何にして効率的に住民サービスを提供していくかが新たな課題となるだろう。