令和6年6月26日、加東市議会は第120回定例会を開催し、複数の重要議案に対する審議を行った。
特に注目を集めたのは、第52号議案と第53号議案だ。第52号議案は「加東市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正」についてである。総務文教常任委員会委員長の藤尾潔氏は、児童福祉法に基づく必要性を説明し、「法に基づき基準に係る条例を定めている」と述べた。条例改正には特段の討論もなく、全会一致で可決された。
続いて、第53号議案「加東市介護老人保健施設条例の一部改正」について、産業厚生常任委員会委員長の小紫泰良氏が報告した。改正の理由として、国の基準改定に基づく利用料分割の必要性が挙げられた。これに関して松本美和子議員が、利用者への負担増加に対する懸念を示した。しかし、議論は進まず、最終的に全会一致で可決された。
補正予算関連では、第61号議案が上程された。この令和6年度加東市一般会計補正予算では、新型コロナウイルスワクチン接種に係る健康被害救済制度に基づく給付金が260万円計上された。健康福祉部の細川公代氏は、認定を受けたのは1名であると報告した。さらに、豪雨による災害復旧工事費やいじめ問題対策委員会の委員報酬も増額された。
議案件数は合計24件に及び、全てが慎重に審議され、優先事項に沿って進行した。市長の岩根正氏は、今回の議会での議決を受け、さらなる市政改善を約束する声を上げた。加東市の住みよさランキングでの評価向上にも言及し、住みやすいまちを目指す決意を示した。
今回の定例会では、議員派遣の件や各委員会の継続調査なども提案され、議会運営の効率化を図る姿勢が見受けられた。議会は全案件を議了し、予定通りに閉会した。今後も市民に寄り添った施策の充実が期待される。