令和4年3月18日に加東市議会は第105回定例会を開催し、一般質問が行われた。登壇したのは8番の長谷川 幹雄議員で、2つのテーマについて質疑が行われた。
最初のテーマは「廻渕の川池の改修工事」に関するもので、長谷川議員は関係課の連携について質問した。彼は、池の改修工事に伴い道路整備を行うことで、事業費の削減が可能になると考え、県の担当者に確認したところ「道路整備は事業の中に含まれておりません」との回答を得たという。長谷川議員は観光地への安全な道路整備が長年の課題として上がっていることから、他の担当課と連携がはかれたのかどうかを問いかけた。
続いてのテーマは「市内一律運賃制度」の進捗状況についてだった。長谷川議員は市内の人々が制度の内容を知らないとの意見を引用し、特に高齢者や免許返納者にとって移動手段確保が重要であることを強調した。彼は加東市の公共交通網形成計画が机上の空論に終わるのではなく、現実的なネットワークの充実を求めた。
回答に立ったのは都市整備部長の大畑 敏之氏で、「現状では道路整備に関して各課で協議を行っている」と述べた。続いてコロナ禍での公共交通の改善という問題に対しても意見が求められた。大畑部長は、運賃制度の周知のためにチラシやパンフレットを配布していること、地域交通の充実については定時・定路線型だけでなくデマンド型の運行も含め、地域の実情に応じた施策を進める意向を示した。また、GIGAスクール構想やオンライン授業の実施についても、教育委員会の後藤 浩美氏が答弁し、教員間でのICT活用について、さらに進める必要性を語った。
最後に、長谷川議員の質問は約60分が設定されている中、各課の詳細な答弁と共に活発な意見交換が行われた。議会が住民の声を受け止めつつ、将来的な交通網の整備や教育環境の向上に努めていくことが求められている。