令和4年1月21日、加東市議会は第104回臨時会を開催した。新型コロナウイルスの影響が続く中、会議では令和3年度加東市一般会計補正予算について議論された。
市長の安田正義氏は、厳しい感染状況を強調。特に先週末の新規感染者数が2000人を超え、一昨日は過去最多の2514人が確認されたことを取り上げた。加東市民病院では、日々多くのPCR検査が行われており、感染症との闘いが続いていることを話し、「従事する職員の努力に敬意を表したい」と述べた。
本臨時会で中心となった第1号議案は、令和3年度加東市一般会計補正予算(第11号)である。この補正予算は、社地域小中一貫校整備事業の先行施設解体工事に伴う必要経費の増額が主な理由だ。総務財政部長の服部紹吾氏は、歳入と歳出の総額をそれぞれ2,660万円追加する内容を説明。具体的には、補正後の歳入歳出予算総額が、268億7,776万2,000円に達することが明らかにされた。
質疑の場では、議員から具体的な工事費についての質問が相次いだ。北原豊議員は、「用地買収して施設を残す方が経済的ではないか」との意見を示し、こども未来部の広西英二部長が「工事内容を見直した結果であり、総額は70億円で変わらない」と答弁した。
また、別府みどり議員からは予算の精査に関する質問があり、広西部長は「短期間での金額の変動がある場合がある」とし、理解を求めた。質疑を通じて、議会と理事者の間で緊密なコミュニケーションが図られたことが確認できる。
討論後、第1号議案は原案通り可決された。議長は、臨時会が適切な結論を得られたことに感謝の意を述べ、全ての議事が無事終了したことを告げた。市政運営への意見も今後に生かされることが期待される。
最後に、副市長の岩根正氏が退任の挨拶を行った。氏はこの3年8か月の市政推進への協力に感謝し、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの課題が残っている中、健康には特に留意するよう呼びかけた。議長は市長の挨拶を引き、再び感染症対策の徹底を提起し、閉会の言葉となった。