加東市は,9月17日に第93回定例会を開催し,施策の進捗状況や新型コロナウイルス感染症対策に関する重要な意見交換が行われた。
この会議の中で重要視されたのは,来年度の東条学園の開校準備とそれに伴う行事の調整である。
意見を提供した藤尾 議員は,特色ある教育の継続を強調し,学校再編への懸念を示しながら,学校行事の重要性に言及した。
教育長の藤本 議員は,開校に向けた準備は進行中だと回答し,地域の教育資源を生かし,具体的な行事計画は今後策定されると述べた。
新型コロナウイルス感染症に伴う誹謗中傷に関しても重要な議題であり,市長の安田 正義 君からは,感染患者に対する社会的偏見が懸念される中,市は人権に関する啓蒙活動を行っていることが発表された。特に,差別的な扱いを受けることがあるという実態が報告され,迅速な情報提供と誹謗中傷防止の取り組みの重要性が再確認された。
市民協働投稿サービス(My City Report)については,市当局が導入を進めていることが報告された。このプラットフォームは、市民と行政が協力し,地域課題を共有することで、より迅速かつ的確な道路維持管理を目指すものであり,導入コストが比較的低いことから,その実現に期待が寄せられている。
一方,食品ロス削減の一環として始まったフードドライブでは,地域の助け合いを促進し,多くの家庭から寄付された食品が生活困窮者へ届けられている事例もあり,市として今後もこの取り組みを応援したいとする声があった。また,既にフードドライブの運用を行っているが,さらなる市民参加や啓発活動の必要性も指摘された。
最後に,山田錦を中心とした地域農業活性化ビジョンの見直しについても言及され,日本酒消費が減少しているため,市内の農家の生産意欲を維持するための新たな方策が求められている。市は関係機関と連携し,市場のニーズに応じた事業展開を進める必要があるとした。
加東市は全体として,地域の活性化と市民の生活向上を目指し,柔軟な施策を展開すると強調された。