令和3年第3回呉市議会定例会が9月6日、呉市議会議事堂において開會した。
市長の新原芳明氏は開会に際して、議員と市民に感謝の意を表した。また、議案の中には、呉市消防団への機能別団員制度の導入に関する条例や災害復旧・復興に係る工事契約議案などが含まれており、重要案件が上程された。
内容の中でも、多くの議会議員が発言した石崎元成議員の一般質問は特に注目を集めた。石崎氏は「呉市の将来像」について、市長が掲げる将来都市像と市民の意識のずれについて言及した。
「市民のライフスタイルは変わっている。この変化をどう受け止め、適応していくのかが重要である。」と強調した。さらに「観光振興の強化が市の活性化には欠かせない」と述べ、観光のカンフル剤としての役割を訴えた。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う事業者支援についての上村臣男議員の質問も目を引く。「すべての事業者が必要な支援を受けられる体制が必要だ」と述べ、コロナ禍の影響を受ける市民の実情への配慮を求めた。さらに、高齢者や障害者を含む災害弱者の避難支援の強化を提唱し、個別避難計画の策定の必要性を強調した。
環境問題に関する質問も多く、井手畑隆政議員は再生可能エネルギーの導入状況や、プラスチックごみ問題に対する取り組みを質した。環境部長は、再生可能エネルギーについては太陽光発電が最も効果的であると述べ、プラスチックごみの再生資源化への方針を示した。
この会議では、一連の施策が呉市民の生活向上に寄与するかが焦点となった。議論が続く中、呉市の未来に向けた政策がどのように具体化されるのか、市民の関心は高まるばかりである。