令和6年第2回東広島市定例会において、議員たちは多様性に富んだ地域づくりや市民の吸引力を高めるための施策について議論を交わした。特に、インクルーシブ公園や教育環境の整備に関する質問が数多く、各議員から具体的な提案がなされた。
初めに、鍋島勢理議員はインクルーシブ公園の必要性を強調し、障害のある子どもたちが安心して遊べる環境を作ることが地域共生社会の形成に欠かせないと述べた。特に、地域住民が協力して整備を進めることの重要性を訴え、市に対して積極的な取り組みを求めた。
次に、北林光昭議員は農業に関する問題を取り上げた。米の生産者が年々減少し、厳しい経営環境に直面していると述べ、農業経営基盤の強化に向けた施策が急務であるとの認識を示した。また、地域計画の策定についても言及し、地域農業の担い手問題に具体的な施策が必要であることを訴えた。さらに、農業後継者育成についても触れ、大学との連携が重要であるとの考えを示した。
また、上田秀議員は働き方改革の推進による雇用環境の充実について質問。特に、女性の就業率を上げるための取り組みや、企業と連携したデジタル技術の学び直しなど、女性支援が地域活性化につながる可能性を指摘した。さらに、教員やスタッフの配置に関する課題についても言及し、教育現場の負担軽減と質の向上を同時に図る必要性を述べた。
最後に、下向智恵子議員は子どもに優しいまちづくりや安心して育てるための施策を要望した。特に、子どもまんなか社会の実現に向けた具体的な取り組みを質問し、地域ぐるみでの教育や啓発活動の重要性を訴えた。また、保育士の待遇改善が待たれる中、実効性のある支援策を求めていく姿勢が示された。
全体を通じて、各議員が抱える問題意識や具体的な施策に対する要望が鮮明に示された会議となり、市の今後の施策展開に期待が寄せられる。