令和6年第2回呉市議会は6月28日、市議会議事堂で開会し、副議長の辞職と選挙、議員定数の改正案など重要な議題を審議。議会運営委員長の小田 晃士朗氏の提案により、呉市議会議員定数を32人から30人に減らす条例案が提出された。これは、人口減少に伴う議員定数の適正化を目指し、議会改革の一環として検討が進められた結果である。
小田議員によると、呉市の議員の数は中核市62市の中で多く、人口比でも議員数が多いとの指摘があった。このため、議会運営委員会では、専門家の意見を参考にしつつ慎重に議論を重ね、議員数が30人であることが妥当とされた。これは都市の適正化と市民のニーズに応じたものであり、多くの支持を集めていると強調された。
一方、山上 文恵議員はこの改正案に反対の立場を表明し、多様な市民の声を代表するためには議員数は維持すべきだと述べた。複数の議員が市民からの意見を反映し、少数意見を確保するためにも重要だと指摘している。
続いて、井手畑 隆政前副議長が辞職願を提出し、議長の中田 光政氏は速やかに採決を行うことを提案。井手畑氏の辞職は全会一致で許可され、その後、田中 みわ子議員が新副議長に選出された。田中議員は今後の議会改革には彼女自身の努力と同僚議員の指導が必要であると述べた。
またこの会議では、地方財政の充実・強化に関する意見書と、ひきこもり支援基本法の制定を求める意見書も可決された。これらはいずれも多岐にわたる社会的ニーズに応えるもので、特に地方財政においては、急増する行政需要に応えるための財源確保が求められているとして、国および地方自治体の役割が強調された。
副市長の選任に関しては、新たに大水 敏弘氏が選任され、今後の市政発展に向けて貢献していく意志が述べられた。