令和2年第3回呉市議会定例会が6月22日に開催され、各委員会からの調査報告が行われた。
総務委員会では「公共施設の利活用」についての所管事務調査が報告された。
この調査では、公共施設の減少と延床面積の増加が指摘され、今後の適切な施設数の見直しが求められた。委員長の藤原広氏は「市民のニーズに合った施設の利活用を進めていく必要がある」と強調した。さらに、施設の築年数が30年以上経過しているものが75%を超える予測もあり、更新や改修の費用不足がアナウンスされた。市民が納得する形での利活用策が焦点とされた。
文教企業委員会では、小学校・中学校の給食についての調査報告が行われ、食育や衛生管理に関する問題が取り上げられた。委員長の田中みわ子氏は「学校給食の老朽化が進行しており、施設の改修が急務である」と述べた。デリバリー給食の喫食率低下も課題として浮上し、温かい給食提供の必要性が訴えられた。
産業建設委員会では「空き家・空き店舗の活用」の調査報告がされた。この取り組みは地域の商業活性化を目指しており、委員長の福永高美氏は「地域課題の解決に、遊休不動産を有効に活用することが重要である」と指摘した。今後、新たな環境整備の必要性が示された。
さらには、議会規則の改正や農業委員会委員の任命に関する議案が承認され、市長の新原芳明氏が今後の県災害対策や新型コロナウイルスへの予算面での対応策を説明した。特に、避難所運営の見直しや物資準備に関する具体策が示された。
また、議題では呉市職員の特殊勤務手当支給条例の改正も可決され、議員の協議を経て全議案が無事に議決された。議長の森本茂樹氏は、次回の定例会に向けてさらなる議論と市民の意見が求められることを強調し、閉会を宣言した。