令和元年７月５日に行われた呉市議会の定例会では、重要な議案が多数討議された。
特に、地方財政の充実に関する意見書では、本市の財政環境における課題と対策が論じられた。提案者である檜垣美良議員は、地方自治体が直面する新たな政策課題に言及し、「限られた人材で新たなニーズに対応するためには、地方財政の確保が不可欠である」と述べた。
また、議論の焦点であった新たな過疎対策法の制定求める意見書について、上村臣男議員は、「全国的に過疎地域が消滅の危機に瀕している」と強調し、住民の生活を支えるための制度改正の必要性を訴えた。合併前から過疎に指定された地域への支援を続けるため、国へ継続的な対策を求める意見が相次いだ。
一方、地方財政の強化を求める意見書につき、谷本誠一議員は、反対の立場から地方の要求を指摘した。「国に過剰な支出を求める姿勢は問題だ」とし、地方自治体の自助努力が不可欠との見解を示した。従って、地方のエゴイズムを批判し、国に依存しない自立した地域発展の必要性を訴えた。
議長は、採決の結果、いずれの意見書も可決されたことを報告した。特に、地方財政の充実を求める意見書では、明確な財源措置が求められ、さらなる議論が続くことが見込まれる。
また、議員派遣についても決議された。市議会が主導する市民説明会を開催するため、指定された議員が各地での議会活動報告を行うことが了承された。このように、議員の市民との対話を促進する動きも見られた。
豪雨災害復旧への取り組みもひとつのテーマであり、復興の進捗状況と課題が報告された。市長の新原芳明氏は、関連する意見書の内容を踏まえ、引き続き市民と連携し災害に強いまちづくりを進めると表明した。
この会議を通じて、呉市議会は地域の未来に向けた重要な決議を採択し、地方の持続可能な発展に向けた歩みを続けていくことを誓った。