令和2年第4回呉市臨時会が開催された。
市長の新原芳明氏は会議冒頭で、記録的な大雨による被害について言及し、犠牲者への哀悼の意を表した。特に、呉市では7月5日に雨が降り始め、7月7日には避難勧告を発令したと報告した。幸いなことに交通事故や土砂災害の人的被害は報告されていないが、今後も安全対策を続けると強調した。
新型コロナウイルス感染症についても言及し、感染者数の増加が懸念されている現状を説明した。市として感染防止と経済回復の両立を進めている旨を述べ、今回の臨時会は国の第2次補正予算を基に、呉市の独自対策を実施するための補正予算に関連している旨を伝えた。
具体的には、補正予算の中には新生児への支援、飲食業や宿泊事業者への給付金、そして交通事業者への支援も含まれている。この財源の多くは国からの支出であり、総額は約11億8,475万円となる見込みである。
さらに、土井正純議員に対する辞職勧告決議案が提出され、議員の倫理に関わる深刻な問題が議論された。提出者の渡辺一照議員は、土井議員が河井克行氏から現金30万円を受け取ったとされる事案について「道義的に許されない」と述べ、その責任を問うた。
この辞職勧告決議案には賛成多数で可決された。これにより、呉市の政治的信頼回復に向けた一歩が踏み出された形だ。
この臨時会の結果、様々な議案が一日で取り扱われ、今後の呉市の行政運営に大きく影響を与えることが期待される。市長は会議の締めくくりに、改めて市民の安心・安全の確保に向けて努力していく姿勢を表明した。