令和4年第1回呉市議会は、2022年2月21日に開会した。
会期は32日間に決定され、議題に挙がった予算案に関する重要会見が行われた。市長の新原芳明氏は、現状を踏まえて国の動向に応じた予算編成の意義を強調した。
新型コロナウイルスの影響は、呉市を含む広島県内でも顕著で、特にオミクロン株の拡大が市民生活に影響を及ぼしていると指摘した。市長は感染防止策の徹底を求め、ワクチン接種の前倒し実施を強調した。対象は、2回目接種完了から6か月以上経過した18歳以上の市民で、接種券の送付を進めている。
令和4年度の一般会計予算は、1,008億3,000万円の規模で、前年比3.6%の増。特別会計は517億2,258万円、企業会計が249億5,261万円で、全体予算は1,774億7,820万円となり、充実した施策の実施に向けての体制を整えている。
具体的には、子育て・教育分野の充実や、福祉保健分野の強化が挙げられる。特に、保育施設の整備や学校の耐震化、健康診査事業の充実に努める方針が示された。加えて、地域の活性化支援として地域おこし協力隊の増加や市民公益活動の助成制度も新設される。
また、災害対策としては、過去の豪雨災害の教訓を踏まえ、防災の取り組みが進められる。この中で、防災中枢拠点の整備や避難支援体制の構築が強化される。
議題に挙がった全国的な課題への対応も強調されており、特に高齢化社会における介護や育児支援が重要視されている。市長は包括的な支援体制の構築を表明し、持続可能な社会の実現を目指す。
引き続き、議案に関する審議が行われ、市議会は来る新年度に向けた重要な決議を期待している。議長の北川一清氏は、議案の慎重な審議を要請し、市民の理解と協力が不可欠であることを強調した。市民生活と安全を第一に考える姿勢が示され、在宅医療の推進といった取り組みが期待されている。