令和2年第2回議会協議会が呉市議会協議会室で開かれ、主な議題は新型コロナウイルス感染症についての発生状況とその対応、及び日本製鉄株式会社瀬戸内製鉄所呉地区の休止に関する取組経過等であった。
市長の新原芳明氏は冒頭、協議会の趣旨を説明し、特に新型コロナウイルス感染症に関する状況について現時点の情報を提供した。新型コロナウイルスにより感染が広がっている中，同氏は呉市での感染者数が累計で118名に達し、現在も対応を続けていることを報告した。
新原市長は続けて、呉市におけるクラスター対策の成果についても言及した。特に、感染拡大防止に向けた積極的な疫学調査と広範囲なPCR検査を実施した結果、感染者の発生を食い止めていたことを強調した。感染症患者の発生後には、迅速に入院・療養措置を講じ、関連機関との連携を強めているとのことである。
さらに、呉市では新しい生活様式の実施を、市民に呼びかけていると述べ、今後も感染防止に全力で取り組む方針を示した。議員からは、情報公開と差別防止についての質問が上がり、特に感染者に対する誹謗中傷の防止が求められた。これに対して、福祉保健部長の原垣内清治氏は、個人情報の保護と感染拡大防止の両立が重要であると説明し、引き続き啓発活動の強化を行うことを表明した。
日本製鉄株式会社瀬戸内製鉄所呉地区の休止に関する懸念も大きな焦点となった。新原市長は、高炉の休止発表後、呉市としても、国、県と連携し、雇用や地域経済への影響を最小限に留めるための取り組みを行っていることを報告した。また、ビジネスモデル転換支援事業により、多くの企業が新たな挑戦に向けて動きを見せていることに触れ、さらなる支援の必要性を訴えた。