令和3年第4回呉市議会が12月6日に開会され、主要議案や質疑が行われた。議会では市長の就任2期目の挨拶があり、これまでの4年間を振り返りつつ、今後の施策展開に期待が寄せられる。新原芳明市長は、「呉市は、誰もが住み続けたい、行ってみたい、人を惹きつけるまちにする」と強調した。
また、議会では新型コロナウイルス感染症への対応や観光振興に関する質疑が交わされた。阪井昌行議員は新型コロナの第6波に備えるための具体策を求め、「感染症の対策室の設置を提案する」と発言。福祉保健部長の原垣内清治氏は、医療体制の強化やワクチン接種の促進が必要であると答弁した。
光宗等議員は、再就職支援策にも言及した。日本製鉄の撤退に直面する呉市では、リスキリングの重要性が浮き彫りとなっている。他市における再就職支援の取り組みを参考に、呉市でも独自の支援策を展開する考えが示された。製鉄業からの転職を難しく考える市民に対し、市がサポート役となる重要性が指摘された。
防災に関しても重要な意見が寄せられた。女性の視点を取り入れた防災・復興計画の必要性が提唱され、河口博隆参事は、避難所でのプライバシー確保への配慮や、女性視点の意見反映を約束した。災害対策の強化に向けた取組が期待される。
一方、観光振興についても注目された。地域経済の推進のためには観光が必要不可欠だ。観光港湾担当部長の川本善信氏は、「地域全体での観光推進体制の構築が必要」とコメントし、今後の展開に期待が寄せられる。
最後に、給水機能の維持についても議論が展開された。経営総務部長の久保隆弘氏は、災害時の給水拠点の充実化や準備体制の構築が進行中であることを報告した。これに関し、災害時対応における上下水道局の役割の重要性が再確認され、全体として市民生活の安定に向けた試みが続くことが求められていく。