令和3年9月16日、呉市議会において、様々な議案が審議され、重要な意見書が提出される。特に「コロナ禍による厳しい財政状況に対処し、地方税財源の充実を求める意見書」が議題となり、地方自治体の財政が厳しい状況にあることが強調された。
林田浩秋議員（呉市議会議員）は、コロナウイルスの影響で「地方財政は巨額の財源不足に直面している」と指摘し、政府に対して強く要望する意見書を提案した。財源確保は地域の防災、雇用、医療、福祉など喫緊の課題に対応する上で不可欠であり、地方税制の復元に向けた取り組みが求められた。議会ではこの意見書が全会一致で可決され、強いメッセージが発信された。
次に、出産育児一時金の増額を求める意見書についても審議が行われた。上村臣男議員（呉市議会議員）は、現行の42万円では出産費用に対し「8割にも満たず、事実上の負担を強いられている」と訴えた。この意見は、少子化に対する対策の一環として重要視され、全議員の賛同を得て可決された。
また、少人数学級の推進や教職員定数の改善についても議題に挙げられた。山本良二議員（呉市議会議員）は、「コロナ禍に伴う教育環境の変化に対応するため、少人数の学級にする必要がある」と述べた。厳しい財政状況の中で地方における教育の質を維持・向上するためには、国庫負担の率を引き上げることが提案された。教育のための予算確保が急務であるとの意見が共通して表明され、重要な進展が予想される。
さらに、呉市教育委員会委員の任命や人権擁護委員候補者の推薦に関する議題も特別な意義をもって進行された。市長の新原芳明氏は各候補者の特性や必要性について自由度の高い教育環境の実現を目指す志向を強調した。
最後に、令和３年度一般会計補正予算や令和2年度の決算認定に関する議案も審議され、健全な財政運営を確保しつつ市民の暮らしに寄り添った施策を展開する重要性が再確認された。