令和5年第6回呉市議会が12月7日に開催された。主な議題には、一般会計補正予算、議員からの一般質問、条例の改正などがあった。
まず、予算関連については、令和5年度呉市一般会計補正予算が提出された。市長の新原芳明氏は、物価高騰の影響を受け、特に市民や事業者の支援を目的に、さらに防災・減災対策を強化する意向を示した。これに関しては、総額31億63万円の追加を見込んだ。
一方、奥田和夫議員からは、「いじめ問題」に関する一般質問が行われ、市がいじめへの対応における責任感をもっと強化する必要性が強調された。奥田議員は、過去に自ら命を絶った生徒のおかげで得た教訓を生かすべきだと主張し、教育委員会の対応について厳しく追及した。教育部長の高橋伸治氏は、いじめ認定や相談窓口の充実を図る意義を強調しつつ、責任追及には見解を示さなかった。
また、山上文恵議員からは、呉市の子ども・子育て支援事業計画の成果と課題について質問があり、保育所や認定こども園の運営や、虐待防止対策の強化が求められた。こども部長の是貞聡志氏は、虐待ZEROを掲げるも、課題が山積しているとし、「第3期計画策定で課題の解決を図る」と回答した。
さらに水道料金の改定についても議論がされ、上水道で6.6%、下水道で6.2%の値上げが提案された。経営総務部長の小川淳氏は「上下水道事業は独立採算制で運営しており、将来に向けた事業継続・安定のためにはやむを得ない選択だと述べた。他市が値上げを進めている一方、呉市としても経費削減を努力する必要があるとのこと。
最後に、グリーンピアせとうちの廃止と売却に関しても議論がなされた。経年劣化が否めなく、地域振興の観点から民間事業者へと運営を移行する動きだ。理事の寺嶋文秀氏は、地域交流や観光振興の拠点として今後もその役割を果たすべく進めると述べた。市民への説明責任がさらに問われる場面が想定される中、呉市の今後の動きに注目が集まる。