令和5年6月20日、呉市議会では第3回定例会が開催され、北川一清議員と上村臣男議員が一連の一般質問を行った。この中で、少子化問題や人口減少への対策が主要テーマとされ、議員たちはその重要性を訴えた。
北川一清議員は、少子化と人口問題を取り上げ、厚生労働省の統計データを引用しながら、出生数が過去最低であることや、国家の経済成長に対する影響を懸念した。特に、彼は若年ファミリー層への支援の重要性を強調し、国と地方が連携した新しい産業構造への転換を提案した。市長の新原芳明氏も、少子化対策として、国の方針を踏まえた取り組みを進めることを述べ、地域での雇用創出と子育て環境の整備を目指す意向を示した。
続いて、上村臣男議員はG7広島サミットを受けての呉市の観光政策について質問した。サミットが呉市にもたらす経済効果を計測した結果、観光影響額が900億円を超える予測が報告され、観光振興計画の重要性が再確認された。観光インフラの整備や企業との連携を進める意義についても語られ、呉市全体の観光魅力を高めるための方法に関する意見が交わされた。
さらに、双方向での質疑応答の中で、子育て支援策として、子供医療費助成制度の拡充や地域のこども食堂の支援などに加え、地域全体の子育て環境を整備していく必要性が強調された。また、奨学金の返還支援に関して、新たな制度を導入することの重要性について議論がなされた。
健康問題についても言及され、生活習慣病の対策や健康寿命の延伸に向けた具体的な施策が求められた。特に、COPD(慢性閉塞性肺疾患)に関連する対応や、健康チェックの重要性についての理解を深める必要があるとの意見が述べられた。