令和3年6月4日に開催された館林市議会第2回定例会では、市長の多田善洋氏が就任後初めての挨拶に立ち、今後の市政運営に関する方針を述べた。
多田市長は、新型コロナウイルス感染症対策が最優先であると強調し、ワクチン接種の加速を図ると同時に、地域医療体制の充実に努める意向を表明した。特に、館林厚生病院の医療体制再開と医師数の確保に力を入れると述べている。
さらに、広域連携による経済活性化の必要性を訴え、板倉町との合併協議会再開に向けた準備を進めるとした。また、邑楽郡の経済圏を発展させるため、リーダーシップを発揮する意向も示した。
子育て支援と学校教育についても言及し、未就学児施設の統廃合を進めることで、子育て世代の要望に応え、新たな支援を行う考えを示した。特に放課後児童クラブの充実を目指すとしている。
また、産業の活性化に向け、館林北部工業団地の拡張および新規工業団地の造成を加速すると述べ、企業誘致によって雇用確保を行う意向を表明した。余剰地を活用した大型商業施設の誘致計画も挙げ、地域の経済活性化に寄与する考えを示している。
多田市長は、移住促進策として、まちなかに新築住宅を取得した市民に最大50万円を支給する制度を設け、定住促進に向けた取り組みも進めることを示唆した。この支援により、より多くの市民に館林での生活を勧めていく考えである。
最後に、市長は市民の声を政策に反映させるための仕組みづくりに注力し、あらゆる層の市民からの意見を集約することの重要性を訴えた。これらの施策を通じて、市の持続可能な発展を目指す意欲を示した。