令和2年3月9日、館林市議会の第1回定例会が開催された。様々な議案が提出された中で、特に令和2年度一般会計予算についての質疑が注目を集めた。
市長の須藤和臣氏は、一般会計予算について「地域経済の状況に応じた持続可能な魅力度の高いまちづくりを目指す」と述べた。これに対し、篠木正明議員は現状の市民生活が厳しいことを指摘し、特に経済への影響を強く訴えた。
篠木氏は、「生活が苦しいと回答した世帯が57.7%に達しており、地域経済の底上げが重要である」とし、「予算編成の中で地域経済を何故重点に置かないのか」と疑問を呈した。この意見に対し、市は「さまざまな経済対策に取り組む」と返答し、具体的には人材確保や農商工連携を推進する方針が示された。
また、新型コロナウイルスの影響についても、篠木議員からの質疑があった。彼は「感染拡大防止策と共に、経済的支援が必要だ」とし、迅速な対応を求めた。須藤市長は、国の施策を注視しつつ適切な援助を行う考えを示したが、議員からは「保証だけでは足りず、具体的な施策が求められる」との声も上がった。
議案の採決も行われ、令和元年度各種予算が原案通り可決された。特に、一般会計補正予算(第6号)などが賛成を得る中で緊急の財政対応が可能となった。篠木議員は、「今後の予算特別委員会でさらなる議論が必要」との見解を示した。
本定例会は、3月10日にも続く予定であり、新年度予算に関する議論が引き続き行われる見込みである。