令和2年3月11日、館林市議会で行われた一般質問において、市内の交通利便性や市民協働の重要性が改めて浮き彫りとなった。特に、地域公共交通やタクシー券制度については、市民からの要望や意見が多く寄せられた。
議員からの質問に対し、政策企画部長の栗原誠氏は、市役所出張フォーラムの目的と市民のニーズの重視を強調した。市役所出張フォーラムでは地域の課題を解決するため、行政との意見交換が行われている。この取り組みに対し、質問者は先月のフォーラムに参加した際、内容が多岐に渡り過ぎて意見交換の時間が不足していたと指摘し、今後の改善に期待を寄せた。
また、タクシー券制度の拡充についての質問では、タクシー利用者からの声として、補助額の増加と支給枚数の増加が求められた。現在、館林市では高齢者向けのタクシー券が500円を上限に支給されているが、利用者からはこの額が負担となっているという意見が多いと報告された。具体的には、隣町の明和町では初乗り料金の780円を補助していることが紹介され、館林市でも同程度に拡充すべきとの求めがあった。更に、タクシー券の使用用途についても、通院以外の利用を認めるべきとの意見があった。
この会議では、地域の公共交通についても議論が活発に行われ、特に若者や高齢者の利用が見込めるデマンドバスの導入が提案され、検討に入る予定であることが示された。特に、地域公共交通網形成計画の策定に向け、住民参加型の意見交換が進められているとのことで、一層の地域ニーズの把握が期待される。
さらに、過去の建築確認申請に関する質問では、市が過去に出した許可に対し、行政側の責任が問われる場面もあった。確認申請の際、当時の状況を差し引いても未確認の部分があったことが浮き彫りになり、適切な行政対応が求められた。これに関連し、境界調査や道路用地、残地利用等についても明確な方針を示す必要があるとの意見が出た。
市民の安心、安全を守るため、また地域の活性化に向けて、今後の施策が注目される。市は市民や住民の声をしっかりと受け止め、計画を進めていく意向を示した。今後も、実行可能な施策として地域住民との対話を重視し、公共交通の拡充に努めてほしいとの期待が寄せられた。