令和3年9月8日に行われた館林市議会では、市長の多田善洋氏が合併や給食費無料化について議論しました。
特に給食費の無料化は、多田市長が掲げた選挙公約の一つであり、市民の関心を集めています。最近、市長への質問に対し、「板倉町との合併を進めるために、早急に話し合いの場を設ける」と表明しました。市民からの期待が大きい給食費無料化ですが、実現するためには多くの課題が残されています。
議会内では、合併による3億円の節約予算が注目され、具体的な利用方法についても市長に質問が投げかけられました。市長は「その予算は都市施策や市民福祉に寄与することになる」と述べましたが、詳細な利用シナリオまでは提示されませんでした。
また、北部第三工業団地に関連して、用地買収や造成にかかる具体的な金額の流れが開示されました。買収費用は約9,000万円、造成費用は2億1,000万円に上り、売却益は約5億5,000万円とされています。しかし、5億1,910万5,000円の和解勧告に対して、具体的な交渉内容は明確にされませんでした。市民の税金で賄われることを考えると、この点には市民からの疑念が高まっています。
市は、北部第三工業団地の拡張に向け、過去の教訓を生かした契約書の整備を進める意向を示しました。具体的には土壌汚染対策法に基づく表明保証の見直しを行うと言及しました。
さらには、多田市長は「館林からアスリートを目指す」との公約に基づき、スポーツ環境の整備についても言及しました。しかし、市民からは「城沼野球場の硬式化」を求める声や「陸上競技場の整備解決」が強く求められています。市長は、「市民の声を聞きながら優先順位を考えて進める」との姿勢を示しましたが、具体的な行動計画の開示は遅れています。
この議会を通じて、市民が期待する政策の実現に向けた具体案が早急に求められる中、今後の市政運営に向けた課題が浮かび上がる結果となりました。