令和4年9月8日に開催された第3回みどり市議会定例会では、各議員から多彩な質問が寄せられた。中でも特に重要なテーマが、化学物質過敏症の認識とその影響だった。
椎名祐司議員は、最近の豪雨による災害を踏まえ、市民から寄せられた健康被害の問題を指摘した。特に化学物質過敏症については、生活の中で使われる製品がその引き金となることが多く、認識を深める必要性を強調した。保健福祉部長の髙橋健夫氏は、この症状が日常生活で使用される化学物質から来るものであり、体質によって反応が異なることを説明した。
次に、柔軟仕上剤や香りつき合成洗剤の健康被害に関しても議論が交わされた。椎名議員は、香害の現状認識を求め、市として実態調査を行うよう要請した。これに対し髙橋部長は、実態調査はこれまで行っていなかったが、今後医学的な観点から情報を収集し、健康被害について啓発を行う必要があると述べた。
また、教育部長の川俣一広氏は、みどり市において、学校の環境衛生基準に基づいた定期的なアレルゲンの検査を実施していると述べた。さらに教育の場でも香りに敏感な児童生徒への配慮が必要との意見が出された。
さらに、椎名議員は、ポストコロナの公園づくりに関するビジョンも提示した。市民が安心して過ごせる、子育てしやすい公園の整備が重要であると指摘し、特に、体験型のイベントやキッチンカーの活用が地域の活力を促進する要因になると発言した。
市長の須藤昭男氏は、これらの提案に賛同し、緑豊かなみどり市を目指すことを約束した。また、競艇事業についても質疑が行われたが、今後の収益安定化が重要であるとの認識が示された。これらの議論を通じて、地域の問題解決に向けて着実な歩みが求められていることが再確認された。
今後、香りによる健康被害や公園の整備に関して、市民の理解と協力が一層促進されることが期待される。